心臓は、安静時には一分間に50から100回一定のリズムで拍動し、全身に血液を送ります。このリズムが乱れた状態を不整脈といいます。脈が速くなるものを頻脈性不整脈、遅くなるものを徐脈性不整脈といい、治療法が異なります。

頻脈性不整脈のうち、心室から発生した異常な刺激により拍動が早くなる心室頻拍や、心臓が痙攣したようになる心室細動は、十分な血流を維持することができず、意識消失や心停止に至る大変危険な不整脈で、致死性不整脈と言われます。早急に手当てが必要となる場合がありますので、失神を繰り返す場合などは、速やかに循環器内科を受診してください。

頻脈性不整脈の主な症状は、脈の乱れ、動悸、息切れ、めまい、失神などです。主な疾患は、頻脈性心房細動、上室性頻拍、期外収縮などです。症状、病態により、薬物療法やカテーテルによる治療が行われます。

徐脈性不整脈の主な症状は、めまい、息切れ、失神、易疲労感などです。主な疾患は、洞不全症候群、房室ブロック、徐脈性心房細動などです。原因となる病気の治療やペースメーカ植え込み手術が行われます。